事業が順調でも心が満たされない時に振り返りたい「しあわせは、いま、ここにある」ということ

事業が順調でも心が満たされない時に振り返りたい「しあわせは、いま、ここにある」ということ

先日ある若手オーナー経営者とランチをしました。

会社の業績も順調な彼が抱えている悩みを聞いて、私なりに考えてみたことを書き出してみます。

若手オーナー経営者の悩み

島津さん、会社を創って業績も順調。新規事業も軌道に乗ってきたんですけど、なんかこう、いまいちこころが満たされないっていうか、なんで会社を創ったんだろうって、最近ちょっとまたわからなくなってきちゃったんですよね。

えっ?どういうこと?

朝早くから会社に来て、夜遅くまで仕事をして、いろいろチェックして、どんどん指示出して、夜遅くに帰って。そんな毎日を繰り返して。

あー、なるほど。なんとなく心にぽっかり穴が開いた感じだね。

そうなんですよ。会社を創って、ずっとがむしゃらに走ってきて、それなりにお金も残せてはきたんですけどね。

童話「青い鳥」の話

しばらく考えて私はだれもが知っているあの世界的に有名な童話「青い鳥」の話をしました。

50代のおじさんと30代の若手経営者が定食を食べながら「チルチルミチル」「青い鳥」の話をしているのを見たら、きっと周囲の人は滑稽に思ったでしょうね。

幸せの青い鳥を遠くいろいろ探したけれども、結局見つからずに実はすぐそばのカゴの中にいたっていう話しです。

高い目標を掲げ、業績を伸ばし、衣食住はそれなりに満たされてきたけれども、どうも幸福感を感じない。こんな人はいま、先進国を中心に日本でもたくさんいるのではないでしょうか?

かつての私もその一人でした。

で、いまはどうかというと、スタッフの笑顔、友人やクライアントの悩みや相談に必死に答えて感謝された瞬間、日常の家族との会話や自宅で一緒に夕食を食べているとき、真っ赤な夕焼け空を見つめているとき・・・こんなときにふと幸せを感じるようになりました。

「しあわせはいま、ここにしかない」ということに気づいたわけです。

「こころの課題」は大企業や組織にとっての課題でもある

ここ数年、多くの企業を訪ねて聞こえてくるのは「人間関係」や「こころ」の悩みです。

コンプライアンスが厳しすぎて、強く叱ることもできない、仕事が終わった後、食事にも誘えない、顔を見て伝えたいことも全部社内メールで済ませてしまう。

コンプライアンス、生産性向上、効率化、スピード・・・

最近は「人」対「人」、「こころ」と「こころ」のつながりがどんどん希薄になっていると感じます。

一方でワークとライフの垣根や大企業とベンチャーの垣根、組織と個人の垣根がどんどんなくなってきています。

かつては個人の領域だった私たち一人一人の「こころの課題」は、いまや大企業や組織にとっての課題でもあるのです。

後日談

後日談として、私に相談をした若手経営者はその日、いつもより仕事を早く切り上げて、奥様とゆっくり夕食と会話を楽しんだそうです。